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   横浜開港150周年記念・黒船来航ジオラマ  其の一 其の二 其の三 其の四 其の五 フィギュア一覧
   

このジオラマは、横浜開港150周年記念の展示品として、横浜人形の家の館長である石坂浩二さん直々にお話を頂いて製作する事になったものです。事の起こりは2008年2月に人形の家で開催された「アイプロアートフェスタ2008」に、カルタゴのガレー船の模型を展示した事。館長である石坂さんが甚く気に入って下さったご様子で、お話する機会を持てた事が切っ掛けです。その後スタッフの方々と打ち合わせを重ねるうちに900mm×3600mmという大スケールのジオラマを求められ、この作品が生まれたのでした。

時間的に黒船をフルスクラッチで作る余裕がなかったため、イマイ製のプラモデル「サスケハナ号」を使用することに。この時は絶版になっていたためヤフオクで探し、見つける事が出来てラッキーでした(このプラモデルはその後アオシマから再販)。船のスケールに合わせて縮尺は1/150で決まり。黒船の製作から取りかかり、1/150スケールのフィギュアの製作を少しずつ進め。ベース軽い素材のスタイロフォームを使用。持ち運びしやすいように4枚で構成しました。
 
 
ジオラマのイメージソースはペーター・B・W・ハイネ(1827-1885)の「ペリー提督・横浜上陸の図」。それを元に当時の横浜・大桟橋付近の地形や当時の風景を調べ再現することに。何度も横浜開港資料館に足を運び、江戸時代〜幕末にかけての資料を集め、当時の風俗や庶民の服装などを調査して製作するものの構成とイメージを固めていきました。

1854年当時この辺りは漁村で、小さな水神宮と玉楠の木、民家が一軒あるくらいで何もなかったとのこと。そこに以前黒船が浦賀に来航した時に建てた接待所を移設して、日米和親条約締結の地となったそうです。

大きなジオラマなため、作業スペースも時間も必要。しかし会期中に完成したので構わないし会場で作業しても良いとのお話だったので、段階的に作業を進める事に。このジオラマで一番大変なのはフィギュアの塗装。なにせ膨大な数の人間が必要です。とても自分と妻の二人だけでは無理だったため、ネットで有志を募って塗ってもらい、また会場でミニチュアペイントのワークショップを開催して来場したお客さんにも塗ってもらう事に。

7月18日から9月6日までの会期中の土日にこのイベントを開いたところ大変好評で、来場した方々の良い思い出になった様子。塗ったフィギュアをジオラマの好きな場所にその場で設置、撮影も自由としていたため、携帯などで写真を撮って喜んで下さっていたようです。たくさんの方や子供たちとふれ合う事が出来て、こちらも楽しい日々でした。ご来場下さった皆様、ペイントを手伝って下さった皆様、また人形の家のスタッフの方々、そしてお声をかけて下さった石坂浩二さんに心より感謝致します。
 



■黒船・サスケハナ号船はプラモデルをそのまま組んで塗装。しかし船を組めばそれで終わりではありません。通常、船には様々な荷物が積み込まれているものです。帆船にはどんなものが置いてあるのか?資料を調べ、それらを1点1点プラ板などで工作していきました。


同じスケールの消防車を置いてみました。こうして見るといかに大きな船かが伺えます。
帆船ならではのロープや帆は繊細で時間のかかる作業なため、会場で取り付ける事に。船の製作では何と言っても一番大変なのがロープです。数多くのロープをピンセットを使いながら1本1本結んでいく気の遠くなるような作業。帆は停泊中だし付けずとも良いかと思ったのですが、人形の家のスタッフにヨットに詳しい方がいらっしゃって、ロープや帆の事などいろいろアドバイスをして下さり。やはり付けた方が、とのことでこちらも会場で取り付ける事に。素材はティッシュペーパーを鋏でカットして使用。ひとつひとつ、1本1本ロープ(黒い糸)で縛っていく地道な作業。ずっと中腰で作業していたために腰が・・^^;


■ベースの製作
人形の家のスタッフの方から畳二畳分くらいの大きさは欲しい、と求められた今回のジオラマ。会場の展示台に合わせてサイズは900mm×3600mmに決定。搬入や作業がしやすいように4つのベースで構成出来るようにして、海と陸のバランスを考えながら作成しました。

スタイロフォームを基本に、陸の部分は軽量粘土を盛って製作。当時の地形の資料を元に、スチレンボードと粘土で起伏をつけていきます。アクリル絵の具でおおまかな色を塗ったのち、砂や草の模型用パウダーを撒いて地面を表現。

迷ったのが海の表現。あまり波を派手にしようとすると汚くなりそうだったため、ボードを鉄の球で叩いて凹凸を付けて凪いだ静かな海を表現することに。 900mm四方のベース3枚弱分をひたすら叩く地道な作業・・・1枚あたり3時間はかかりました^^; 黒船が浮かぶ部分をくり抜いて、アクリル絵の具で塗装、よく乾かしてからクリア塗料を塗り重ねてツヤを出しました。
 
       
       その2へ続く
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